トピックス

社員に愛される経営者7つの特徴│人が定着し離職率が低い会社とは

毎年延べ数百人の経営者と会っていますが、離職率が低い会社の経営者には「社員に愛される共通の特徴」があることに気づます。

求人を募集しても人が集まらない...

せっかく仕事を教えても1年も経たずスタッフが辞めてしまう

このように感じているなら、ぜひ今回の記事が参考になると思います。

では早速「社員に愛される経営者に共通する7つの特徴」を紹介していきます。

1.社員と向いている方向が同じ

社員に愛される1つめの経営者の特徴は、心理的安全性の高いオープンな関係性を築いていることはもちろんのこと、関係性(立ち位置)が横で同じ方向を向いていることです。

例えるならば、経営者と社員が、店のカウンターに並んで話をできる感じです。

社員は経営者と近い立ち位置で接することができ、経営者も社員に寄り添い話をする時間をしっかり作っています。

社員と近い関係で、なおかつ経営者みずから社員と向き合う時間を積極的に作ることで、社員が圧迫感を感じず自然体かつリラックスした状態で発言ができます。

そして、社員が発言しやすい環境や関係性をつくることで、社員から積極的なアイデアの発信や提案がうまれます。

経営者も、発言した内容が良ければ、積極的に経営に取り入れています。

社員と近い立場で接しており、社員と同じ方向・ビジョンで仕事ができていると、会議をしても積極的に発言をしない人が多い・言われたことしかしない社員が多い・管理職や仕事ができる社員から不満がでるなど会社環境とは無縁である企業が多いのが特徴です。

2.夢を語れる。その夢には社員がいる

社員に愛される2つめの経営者の特徴は、経営者としての夢を社員に熱く語れる人です。

夢を持つ経営者は多いですが、社員に熱く語ることができている人は多くないようです。

大事なことは、その夢には社員がいて、社員も経営者と一緒に夢を叶えるイメージが共有できている状態。

このように、夢を社員と共有できている経営者は社員からの信頼も厚いものです。

夢を実現するために、現状の課題も一緒にクリアしていく共通認識ができるので強固な結束力があります。

3.社員に心から謝罪できる

社員に愛される3つめの経営者の特徴は、社員に心から謝罪できる人です。

経営者であっても間違いは起こすものです。

大事なことは経営者という立場であっても間違いを認めること。

そして社員に謝れることです。

・間違いを認めるのが恥ずかしい
・社員に弱い所をみせてはいけない
・弱みをさらけだしてしまうとなめられる

このように感じることがあるかもしれません。

しかし、経営者であっても完璧ではありません。

子供が生まれたから親になったものの、親がする事や言う事が、全て完璧ではないことと似ているかもしれません。

経営者としての立場に関わらず、人として誠意ある対応をすること、そのことで社員もこの経営者についていきたいと思う要因となるのです。

とある飲食店の社長の事例

街でも有名なワルを採用することなった。

この社長は「どうせすぐに辞めるだろうな。使い込みをされたらどうしよう。」と疑心暗鬼でした。

しかし、採用後は社長の予想に反して、料理に一心不乱に打ち込みます。

さらに、すぐに辞めるだろう・トラブルをおこされたらどうしようと心配していた社員から「自分の居場所を作ってくれてありがとうございます」と感謝されたと言います。

その時に、自分自身がイメージや先入観から色眼鏡で人を見ていたことを反省し、心の底からの謝罪と入社してくれた感謝の気持ちを伝えたのでした。

そのことで、社員と絆が深まり、お店の戦力となって働いてくれています。

4.社員の失敗に寛容で、失敗の責任は自分が取る

社員に愛される4つめの経営者の特徴は、自身の失敗には厳しい一方、社員の失敗には寛容である人です。

失敗から学ぶことを善しとし、そこから社員の成長を期待する。

失敗したことを詰めるのではなく、なぜ失敗したのかの原因を一緒に追求し、失敗を防ぐだけでなく、改善するための対策を一緒に考えることができる特徴があります。

失敗したことではなく、同じ失敗を繰り返さないように一緒に社員と取り組むことが大事なのです。

5.弱いところを見せられる

社員に愛される5つめの経営者の特徴は、社員に弱い所を見せられる人です。

経営者であっても完璧ではありません。

子育てであっても、子供より経験が多い分、正しい方向性に導けるかもしれません。

しかし、親だから間違ったことをしない、ミスもしない、人間として完璧かといったらそうではないのと同じかもしれません。

経営者であっても、会社経営が1年目なら経営者1年生です。

経営者としての高い自覚は持ちつつ、一方で人間として弱いところを見せることで人間性を感じられると思う社員が多いのです。

社員は経営者の弱いところを見た時に「応援したい」「助けたい」と人として寄り添い、役に立ちたいと考えます。

6.社員の人生にフォーカスして雇用している

社員に愛される6つめの経営者の特徴は、社員を駒として扱うことなく、それぞれの社員の人生に寄り添って雇用しています。

キャリア形成だけでなく、人間的としての成長を期待します。

その社員の人生にプラスになる選択と捉えるなら、退職する時も快く送りだし、帰ってくる時も快く歓迎します。

7.社員教育や研修など人に対する投資を惜しみなく行っている

社員に愛される7つめの経営者の特徴は、人に対する投資を行っていることです。

設備投資とは異なり、人に対する投資はリターンが読みづらく、計測もしずらいため、人に対する投資を怠っている会社も多いものです。

経営の資源として「ヒト・モノ・カネ」と言われますが、モノやカネを生み出すために最も重要なのはヒトです。

組織を作るのは人なんです。

そのことを理解している経営者は、社員教育や研修など人に対する投資を惜しみなく行っています。

まとめ

私がこれまで様々な経営者とお会いする中で気づいた「社員に愛される経営者」の共通点の7つを紹介してきました。

社会保険労務士として、人事経営参謀として、累計1,000人以上におよぶ方々と話をしてきました。

今回お伝えした「社員に愛される7つの特徴」は、ヒトの問題に対して、経営者や社員と話をしたりアドバイスする立場だからこそ気づいた「会社が繁栄する法則」といっても大げさではないと考えています。

今回紹介した7つの特徴ですが、人の問題でつまづいた際には何度も何度も読み返して欲しいと願っています。