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今どきの人事評価制度の在り方2│会社の正解を決める

人事評価制度を作るうえでまず何が必要かというと、その会社の正解を作ること。

・どんな人材を求めているのか

・行動するうえでどんな事項を優先するのか

・どこまでを求めるのか

道しるべを明確にすることによって社員は行動しやすくなる。

正解を作るうえで重要になってくるのが、

・経営理念

・行動理念

・人事理念

今回はそれぞれがどういったものなのかお伝えしていきます。

経営理念の作り方

経営理念は、経営哲学や信念などを明文化し、その企業が果たすべき使命や基本姿勢などを社内外に向けて表明するものです。

社員はその経営理念に向かって、行動していく必要があるといえます。

言い換えると経営理念なき人事評価は、「形骸化された社員を苦しめるだけのルール」といえるかもしれません。

よって人事評価制度をつくるにあたって、まずは経営理念を策定する必要があります。

詳しくは別の項でお伝えするとして、簡単な流れは下記の通りです。

経営理念の作り方の流れ
1.社長自身が実現させたい願望を書き出す
2.社長自身が絶対にやりたくないことを書き出す
3.自社の置かれた状況を分析する
4.社会的意義とすり合わせる

経営理念の重要なところは「社長自身の願望」「社会的意義」の両方を意識しながら作成していくこと。

社長自身の願望があってもそのことが社会的に認められなければただのエゴ。

一方で社会的意義が高くても社長自身の願望が含まれてなければ、行動の意欲が沸かない。

単語ベースでいくつもアウトプットしながら、それをつなげ、しっくりくる文章に仕上げるのがいいかもしれません。

行動理念の作り方

経営理念にそって社員がどう行動していくか、行動や判断の拠り所となる考え方が「行動理念(行動指針)」となります。

経営理念は「会社」を主語として作成するのに対し、行動理念は「社員」が主語となるイメージです。

社員が日々の業務の中で、経営理念を遂行するうえで

・顧客に対して

・商品やサービスに対して

・会社全体に対して

・社会に対して

どんな行動をとるべきなのかが明記されていると良いですね。

同時に、

・ベクトルが違う方向を向いている社員に対してどんな行動をとるべきか

も入れておくとより厚みのある行動理念となります。

人事理念の作り方

人事評価制度を作るうえで直接的に関係はないが、あることで中長期的に人事評価制度に良い効果をもたらすのが「人事理念」。

人事理念とは、人材を育てていくときの指針となるもの。

経営理念を達成するには、経営理念を理解し貢献できる人材の育成がとても重要になります。

また採用の段階で人事理念に共感できる人材を確保することが、経営理念達成の大きなアドバンテージとなると考えます。

自社の社員として、

・どんな考え方もってもらいたいのか

・あるべき姿

・最終ゴール(経営理念を達成した際の在り方)

などが明記できると自社の業績にも良い影響を与えます。

それは、採用という入り口の段階で、自社に貢献できる人材の選定がクリアになることで自社にあった人材の獲得の精度が上がることになるからです。

まとめ

人事評価制度の作成に重要な「経営理念」「行動理念」「人事理念」の作り方について解説してきました。

人事評価制度は、会社をあるべき姿に導くためのツールです。

人事評価制度自体はいわば手段です。

人事評価制度の中身についてはまだ解説しておりませんが、人事評価制度を作る上で

目的を定めること

理念を作ること

が非常に重要です。

人事評価制度の作り方という手段にとらわれて、目的や理念を定めず、形だけの人事評価制度になっている事例を多くみてきました。

人事評価制度を会社が業績を上げるためのツールとして正しく制定するためにも、自社が何者なのか、これからどういう道を進んでいくのか可視化する必要があり、そのために目的や考え方が重要となってきます。

今どきの人事評価制度の在り方1│目的なき制度は飾りになる

上記の記事と併せて人事評価制度の土台となる3つの理念を作ってみることをおすすめします。