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経営者の右腕・左腕づくりの神髄5

前回は経営者の右腕・左腕の候補者選定に対する考え方をお伝えしました。

候補者を一人前の右腕・左腕に成長させるには一朝一夕でいかず、数年スパンで見ていく必要があります。

まさに草木の成長と同じようにこまめな観察と手入れが必要になってきます。

今回は、候補者の成長を促すためにどのようなことが必要なのか、一人の人物を例に挙げてお伝えしていきます。

山本五十六という人物をご存知でしょうか?

大日本帝国海軍の軍人として第26、27代連合艦隊司令長官を務めた人物で、

太平洋戦争当時の日本海軍の中では最高の指揮官と言われています。


世間的には軍事戦略に長けた人物という認識が多いかと思いますが、

実は人の教育(マネジメント)に長けた人でもあります。

山本五十六が残した語録として

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」


は有名でさまざまな社員教育に用いられていますが、

実はこの後に二の句、三の句と続くのをご存知でしょうか?

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」

「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。」

「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」


この三段に別れた句は、経営者の右腕・左腕候補者育成だけでなく、

すべての人材育成に対して、とても重要な要素が含まれています。


一の句:やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。

まず一の句では、教育と訓練の重要性を説きました。

一人一人をダイヤの原石としてとらえ、高い技術と専門知識を提供し、

モチベーション管理を行うことで主体的な人材の育成が可能となることを説いています。

ここで言えるのが、これは業務に対することだけを説いているのではなく、

「仕事に対する向き合い方」「目標の立て方、それに対する責任」にも及びます。

嫌々もしくは形だけ「やってみせ」ていませんか?

怒鳴ったり、冷たく「言って聞かせて」ませんか?

失敗を恐れず「させてみて」ますか?

心の奥から「ほめて」ますか?

4つの項目の一つでも欠けると主体的な人材は育成できないことがとても重要ですね。


二の句:話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。

話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。

一方だけの会話(指示ではなく)「話し合い」

それ以上に部下の言葉に「耳を傾け」

良いアイデアや行いには「承認し」

8割オッケーであれば「任せ」

この繰り返しによって少しずつ人は育っていく。

いくつもの成功の裏には、それ以上のチャレンジと失敗が隠れています。

何が悪かったのか、改善するところはどこなのかを建設的に聞いて、

次の行動に促すことでさらなる飛躍につながるのかもしれません。



三の句:やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。

そして三の句は、個人の強みを活かすことを説いています。

いつまでも経営者の考えのもとにいてもそれ以上の成長は望めません。

経営者が個々の強みと特性を認識し、それを活かす方法を模索することが、

会社も人材もさらなる飛躍を遂げるようになります。

「やっている、姿」に口出ししたい気持ちを抑え。

自社に新しい可能性を芽吹かせてくれると考え「感謝で見守って、信頼」する。

育成に時間がかかることは前段でもお伝えしました。

候補者の育成と同時に育てる側も根気と工夫が必要となります。

その手間ひまが自社と候補者の可能性を広げることにつながります。

一方で、成長は目に見えにくく毎日の成長も少しずつで短い期間の評価がしにくいのも事実です。

よって、日々の活動や評価を数字に落とし込み定量的な評価も重要となってきます。

候補者の特性を見極め、信頼という人間関係構築と成長を促す育成側の心構え。

加えて、会社のビジョンを共有し目標の達成に向けて、定量的な数値評価をする重要性。

二つの視点から候補者と向き合う覚悟を育てる側が意識する必要があるということです。



まとめ

第5回連載で「経営者の右腕・左腕づくりの神髄」をお届けしてきました。

「言うは易し行うは難し」という言葉もあるように、

弊社もお客様にアドバイスを行いながら日々進化をし続けています。

育成には、テンプレートや正解はありません。

一人一人に人格があるように、企業にも経営者層の価値観を

反映されてできた企業人格(企業の文化)があります。

記事を参考にされて、経営者様に必要な考え方が参考になりましたら

「仮説→検証→改善」を繰り返していくのみです。

・日々の業務に追われて具体的な動き出しができない...

・客観的な視点からのアドバイスが欲しい

・労働法の観点から問題がないか?候補者育成と連動した人事評価制度を見直したい


このようなお悩みがありましたら、弊社にお問合せください。

社内の人事部では発見できない課題を、「社外人事部」として客観的な視点から

課題をあぶりだし組織人事のアドバイスを行います。

経営に必要な資源は「ヒト・モノ・カネ」と言われますが、

組織として会社の発展し続けていくなら重要な考えは「ヒト・ヒト・ヒト」です。

ヒトを育てることで「モノ・カネ」がついてくると言っても過言ではないと考えています。

ぜひ記事を参考にして人事開発につなげていただけたらと思います。

弊社にお問合せございましたら下記よりご連絡ください。



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